新TAINSの名称について

東北大学電気通信研究所 鈴木陽一(*1)
 新しいTAINSの名称が「TAINS/G」に決まりました。「TAINS over G」と読みます。

 東北大学総合情報ネットワークシステムTAINSは1988年に誕生し,成長を続けてきました。今日では,東北大学の情報基盤を支える必要不可欠なシステムとして利用されています。この間,1995年にSuperTAINSの運用が開始されました。そして,今回,新しいTAINSである TAINS/Gが完成しました。

 すなわち,東北大学のキャンパスネットワークは,第一世代のTAINS88,第二世代のSuperTAINS,そして第三世代のTAINS/Gと進化してきたわけです。

 さて,今回完成したTAINSは,「TAINS/G」と書き,TAINS over Gと呼ぶことになったわけですが,この「over G」には,いろいろな意味が込められています。TAINS/Gの大きな特徴は,キャンパス間を8〜16Gbpsで結び,インハウスネットワーク(部局のネットワーク)を1Gbpsで収容していることです。すなわち,ギガビットを越える(over Gigabits)超高速ネットワークシステムであると言えます。また,今回導入した TAINS/Gは,幹線の高速化に加え,高信頼性の確保に意を用いた設計を行いました。そのため,利用者のみなさんには,TAINS/Gに直接は接続せず,必ず,キャンパスごとに設置されたバックボーンルータやバックボーンスイッチをゲートウェイとして接続していただくことになります。すなわち,TAINS利用者にとっては,部局のゲートウェイの向こう側にある(over Gateway)ネットワークであると言えます。また,TAINS/Gは,世界最先端の技術を取り込んだネットワークであり,これからの大規模ローカルネットワークの進むべき方向性を与える,現在の世界的な水準を 凌駕 りょうが した(over Global standards)超先進的次世代ネットワークです。また東北大学の優れた研究成果を世界にあまねく(over the Globe)発信するためのネットワークでもあります。以上のように TAINS/Gの「/G」には,``over Gigabits'', ``over Gateway'', ``over Global standards'' あるいは ``over the Globe'' などの意味が込められています。またこのover Gは,私たちが超高速ネットワークをどのように活用し、その『上』に何を築いていけるかが重要である,ということを示しているとも考えられるでしょう。

 なお,1995年に運用を開始したSuperTAINSは,今後は,場合に応じて「TAINS95」と呼ぶことになりました。また,「TAINS」という名称をTAINS88とSuperTAINS(TAINS95),そして今後は TAINS/Gを含む,東北大学総合情報ネットワークシステムの総称として用いてゆくのはこれまでどおりです。

 新TAINSの名称とともに,TAINS/Gのロゴマークが図1のものに決定しました。


図1:TAINS/Gのロゴマーク
 ご覧のように,TAINSのシンボルカラーとも言うべきオレンジ色を基調としたデザインになっています。TAINS/Gのバタフライ構成をデフォルメすることで「g」にみたて,東北大学の広大なキャンパスを 鳥瞰 ちょうかん したイメージです。さらに,「g」を左下に配置することにより右上方の先に広がる未来を予感させます。情報シナジーセンターネットワーク掛千葉実氏が基本デザインしたものを,情報科学研究科情報基礎科学専攻大河雄一氏がトレースをして,完成しました。

 ロゴマークともども,超高速ネットワークシステムTAINS/Gを,どうぞよろしくお願いいたします。


(*1) 情報シナジーセンターネットワークシステム学内共同利用委員会広報専門委員会委員長