編集後記

■単なる TAINS の1エンドユーザだった私が,昨年の4月に情報シナジーセンターに異動して,1年と数ヶ月が経ちました。いまだに他の TAINS スタッフの足をひっぱる毎日です。この間,書ききれないほどのさまざまな出来事がありましたが,一番の出来事は,やはり TAINS/G の完成・運用開始でしょうか。東北大学の第三世代キャンパスネットワーク TAINS/G の完成に立ちあえたことは,とても幸運なことだと感じます(と思うようにしています?)。ところで,TAINS/G は「テインズ・オーバー・ジー」と読みますので,お近くの皆様にも,どうぞ,おひろめ下さい。

 TAINS/G への移行を促進する目的で,ネットワークシステム学内共同利用委員会技術専門委員会では,「TAINS/G 移行体験記」をとりまとめ,今号に2編の記事を掲載しました。執筆を快くお引き受け下さったお2人の著者に心より感謝申し上げます。まだ TAINS/G への移行の済んでいない部局等にとりまして,移行を検討するうえでの参考となれば幸いです。「TAINS/G 移行体験記」は今号より短期連載する予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

(mizuki)

■夏休み中にうちの学科も TAINS/G への移行作業を行いました。快適なネットワーク環境を目の前にして休日返上で作業をしてくれたシステム管理者や学内の関係者のみなさんに感謝の意を敬したいと思います。 思い返せば,学生のころ,自分が初めてSUNワークステーションを割り当てられ,コンピュータのヘビーユーザになったのは11年前で,ちょうど TAINS 全盛の時代でした。 そのころ世の中では,「インターネット」はまだ技術専門用語であり,ネットワーク資源の節約のために電子メールの署名が4行を超えないというマナーがありました。計算機の能力やOSの完成度の不足から,新しいマシンが来るたびに徹夜でインストールすることは管理者の常識でした。しかし,10年の時間を経て我々のまわりの計算機環境は大きく進歩し,画像イメージや動画などがネット越しに自分の画面にあるのは当然なこととなり,また,昔には想像できない形で研究のスタイルも変化してきました。それと同時に,昔の管理者が苦労したことが段々感じられなくなりました。しかし,今日の管理者も,毎日管理下のマシンにポートスキャンなどの不法侵入に神経をとがらせ,バッファのオーバーフローバグのために処置をし,そして,安全かつ高性能な計算機およびネットワークシステムの構築に知恵を絞っているなど,昔と変わず献身的に努力していることは忘れてはいけません。これから我々を取り囲む環境も変わって行くでしょう。毎日朝ログインしてウィルスが添付されたメールやspamメールを消すことを日課にしている自分は10年後にきっと違う形でコンピュータと付き合っていると思います。しかし,そのときのシステム管理者は昔と今とも変わらなく,我々のもっとも心強い存在に違いありません。

(Z.W)