東北大学と日本のeduroam加盟について

東北大学情報シナジーセンター・最先端学術情報基盤研究室(兼務) 後藤英昭
東北大学情報シナジーセンター・最先端学術情報基盤研究室 今井哲郎
東北大学情報シナジーセンター・最先端学術情報基盤研究室(兼務) 曽根秀昭

 東北大学情報シナジーセンターは,国立情報学研究所(NII) および7 大学(北海道,東京,名古屋,京都,大阪,九州,東工大)の協力の下,平成18 年8 月31 日にeduroam(エデュローム)に加盟しました。またこれと同時に,日本国としてもeduroam に加盟を果たしたことになります。
 eduroam は,ヨーロッパ諸国間で教育研究機関ごとの無線LAN システムを相互接続したことに端を発し,現在はヨーロッパ29ヶ国の他,アジア太平洋地域(Asia-Pacific) ではオーストラリア,中国,台湾,香港,日本が加盟している,国際的な無線LAN ローミング基盤です。アメリカ合衆国におけるインフラであるFWNA (Federated Wireless NetAuth) もeduroam と接続されており,eduroam は無線LAN ローミングの国際的なデファクトスタンダードになっています。
 日本のeduroam への加盟は,全国共同電子認証基盤(UPKI) 構築事業のプロジェクトの一つとして実現したものです。UPKI 事業に参加している幾つかの機関を平成18 年度中にeduroam で結び実証実験を行うという計画が,現在進行中です。情報シナジーセンターでは,全国に先駆けてeduroam に参加するために,東北大学のトップレベルのサーバに加えて,日本のトップレベルのRADIUS サーバ(JP Top Level RADIUSServer) の一部をホスティングしています(図1)。また,UPKI 構築事業の一環として,NII と共同で国内教育研究機関のeduroam 参加の推進および支援も行っています。


図1 : 国内のeduroam サーバと海外接続(2007 年1月現在)



図2 : eduroam 対応アクセスポイントの例

 国内のeduroamはeduroam.jp と呼ばれ,現在,国立情報学研究所連携本部認証作業部会eduroamグループが主体となって運用されています。eduroam.jp に関する様々な情報は以下のウェブサイトで入手できます。

国内の多くの教育研究機関がeduroam に参加することを期待しております。