編集後記

■このところ,欧州(EC)の大企業本社の多数がロンドンに集まってきているそうだ。ちなみに,フォーチュン誌によるアメリカを除く世界の大企業500社のうち,130社がロンドンに本拠を移したそうである。この数は,パリの35社,ブリュッセルの23社などをはるかにしのぐ。ベルリンにいたってはわずか3社である。ことあるごとにECの方針にたてつき,欧州の孤児となる危惧すらあったイギリスの首都におけるこの異変をどう読むか。答えは,いわゆる「IT革命」,あるいは「ネットビジネス」である。一国の経済を左右するのはその国の技術レベルであることは言うまでもないが,いまやそれと同等に,いやそれ以上に,ネットビジネスがウエートを占めるようになった表れなのである。
 御存じのとおり,国際ビジネスでのネットワークの主役は英語である。ソフトも,そこで使われる言語も,英語がほとんどである。ネットビジネス必須の時代には,英語を駆使でき,しかもコンピュータやネットワークに通じた多数のテクニシャンやビジネスマンが必要で,イギリスにはこのようなテクニシャンやビジネスマンがいくらでもいる,ということなのである。
 ことほどさようにビジネス道具としてのコンピュータやネットワークが重要視される時代において,日本,あるいはこの東北大学の現状を見るに,背筋が寒くなる思いである。筆者も含め,単なる,しかしきわめて重要な,この「ビジネス道具」を使いこなさ(せ)ない東北大教官や事務官よ,特に管理者層よ,心してがんばりましょう。
(EN)
■2000年をどの様に迎えられたでしょうか?
 当センターも,Y2Kを抱えながらの年越しでした。事前の対処は行っていたものの,いわゆる「不測の事態」に備え,特別体制で新年を向かえることになりましたが,大方の予想通り大きな問題もなく,アメリカ西海岸の状況の確認を最後に解散しました。
 世間でもほぼ同じような状況だったようで,大きな問題がなかったことに対して落胆(不謹慎にも)する雰囲気すらあった程です。
 しかし,問題が皆無だった訳ではないように思います。由緒正しき組織から,Y2Kとの関連もハッキリしないままの報告だけが目立っていた様な気がします。
 情報の公開自体は歓迎すべきなのでしょうが,公表の動機がきちんとしていないのではと感じさせられ,残念な気がしました。
(ch)


www-admin@tohoku.ac.jp
pub-com@tohoku.ac.jp