学内WWWあんなページこんなページ 第11回

東北大学素材工学研究所ホームページ

http://www.iamp.tohoku.ac.jp/
技術部技術情報室 菅野弥生
kanno@iamp.tohoku.ac.jp
技術部技術情報室 伊藤良雅
becho@iamp.tohoku.ac.jp
技術部技術情報室 渡辺直子
nao@iamp.tohoku.ac.jp
素材形態制御研究部門液相制御研究分野 村松淳司
mura@iamp.tohoku.ac.jp
素材評価研究部門形態評価研究分野 進藤大輔
shindo@iamp.tohoku.ac.jp

1 はじめに

 1998年当時,近年のインターネットの急速な普及に伴い,我が研究所のホームページも学外からのアクセスが増加傾向にありました。その流れを受け,世界中からの訪問者を想定して広く素材研をアピールするための新たなページ作りが求められ,ホームページ改装計画が持ち上がりました。1996年に始めた旧ホームページを抜本的改訂して作成されたのが現在のページです。

 生まれ変わった素材研ホームページの特徴と,特色あるページのいくつかを,ここで紹介致します。

2 基本コンセプト

 画像を用いたページはテキストのみのそれと比べて視覚的に印象が強く,興味を引き付ける効果があります。それも一つの手法ですが,私達は敢えて以下のようなコンセプトを掲げ,機能性を重視したシンプルなページ作りを目指しました。  更には,英語版でもほぼ同様の内容を提供することにしました。従って,top pageは日本語版(index-j.html)も外国語版(index.html)も同じ画面にしました(図1)。


図 1: top page

2.1 すべての訪問者が快適にアクセスできる環境

 遠方からの訪問者を想定した場合,応答速度を考慮してデータサイズは小さめに設計する必要があります。写真や図を極力抑えるよう,コンテンツには簡単なボタンのみを用い,見出しのバーは図ではなくTABLEタグを使用してFRAME構成を避けるなどの工夫を凝らし,強烈なインパクトはなく,簡素ではあっても整然としたページになるよう心掛けました。

 また,FRAMEを含め一部のホームページ作成技術にはブラウザの種類やそのバージョンに依存するものがあります。これらの使用を避けることで,ブラウザの別を問わず誰もがアクセスできる環境に仕上げました。

2.2 統一性のある見やすいデザイン

 メインページ(図2)をはじめとするほとんどのページを,青色を基調とした同様の構成で統一することにより,ページ間のバランスをとるようにしてあります。また,画面下部にメニューバー(これも画像ではなくTABLEタグを使用)を設けることで主なページ間をダイレクトに移動できるようにするなど,訪問者の便宜を図っております。

2.3 簡潔なリンク構造

 研究所のホームページを訪れる人が皆,専門知識を有する人や目的を持った人ばかりとは限りません。様々な訪問者が目的のページに素早く 辿 たど り着き,欲しい情報を迅速に入手するためには,どのようなコンテンツが 何処 どこ にあるのかを明示しておく必要があります。そこで,各ページを趣旨により「概要」,「組織」,「研究紹介」,「講演会」,「所内利用」,「リンク集」の6つのコンテンツに大別し整理することにしました(図2)。


図 2: 素材研メインページ

3 低年齢層向けの研究内容紹介

 素材研の中で特筆すべきページを紹介します。

 1998年10月,東北大学附置研究所一般公開「片平まつり」が開催されました。素材研では主な対象を小中学生に絞った企画作りを進め,その一環として低年齢層向けホームページの作成が挙げられました。本ページはその際使用したファイルを用いて作成したものです。

 大学の附置研究所が実際にどのような研究を行っているか,知っている人は少ないでしょう。年齢層が下がればなおのことで,まずは興味を持ってもらうことが大切だと考えました。ここでは,素材研を組織する13研究分野2研究部1研究ステーションそれぞれの研究内容が,あくまでも小中学生に分かり易いよう簡単に解説されております(図3)。

(a) 形態評価研究分野 (b) 液相制御研究分野

図 3: 低年齢層向け研究内容紹介の例

 対象の年齢を考慮し写真や図を用いることで,先ず視覚的に印象を与え興味を引くこと,そして『読む』のではなく『観る』という表現の似合うページになるよう心掛けました。一人でも多くの子供たちに訪問してもらい,素材研という施設や研究内容に少しでも興味を持ち,「もっと知りたい」と思ってもらうことが,このページを作成した目的です。今年も「片平まつり2000」があり,より一層の充実を図っていきたいと思っています。

 より詳しい研究内容については,同じく研究紹介のページにある「データベース」や「研究活動報告」をご参照下さい。電顕画像データベースを集めた「EMILIA」などの興味深いページがご覧になれます。

4 所内向けサービスの充実

 一方で所内用ページの充実を図ることも重要であると考えました。それは,ホームページを所内の人々のコミュニケーションの場や,また研究を進めるうえでより快適な環境を提供する手段として役立てることを,最大の目的と考えたからです。

 なお,より身近で需要の高い情報を提供するためにアクセスを所内のみに限定しているので,通常所外の方はご覧いただくことができません(「片平まつり2000」の関係で秋までは閲覧可能です)。


図 4: 所内利用のページ

 事務書類や各種申請書類を電子化することにより,入手・提出といった一連の作業に要する時間と手間を軽減することを目的に,様々なオンラインサービスが考案されました。その結果が図4のような「会議室,談話室の予約状況」及び「各種申請書類」のページであり,研究室に居ながらにして事務書類の入手・提出,所内共用の部屋の予約などが行えるようになりました。

 更に,特に問い合わせの多かった所内情報について各自で随時入手できるよう,「内線番号及び電子メールアドレス一覧」や研究所内のイベントの写真,停電によるサービスの一時停止などの「ネットワーク関連のお知らせ」などの情報提供を行っております。また,コンピュータウィルスに関する知識を広めるため「コンピュータウィルス情報」のページを設け,「コンピュータウィルスとは」や「主なウィルスの紹介」など,詳しい情報を掲載しております。

 このページは,沢山の「あんなサービスがあったら便利だろうな」を反映して構成されているページなのです。

5 今後の方針

 以上,素材研のホームページの特徴について紹介させていただきました。

 素材研をもっと多くの人に知ってもらうため,現在も改良や新たなコンテンツの作成を行うなどより一層の充実を計るとともに,今後,所内外を問わず必要な情報を必要なときに,素早く確実に入手できるようなホームページを作成していきたいと考えております。

 何かの機会にご覧頂き,ご意見をいただけましたら幸いです。


pub-com@tains.tohoku.ac.jp