編集後記

この一年ほどでスマートフォンが急速に普及し,本学のキャンパスでも学生が使っているのをよく見かけるようになりました。従来の携帯電話と比較して,スマートフォンのデータ通信量は桁違いに大きいことから,3G 携帯電話網の混雑の常態化が世界的に問題になっています。公衆無線LAN などによる3G 網の負荷軽減は「3G オフロード」と呼ばれ,国内でも携帯電話各社が対策に乗り出していますが,それでも増え続けるデータ量に追い付かない状況です。
 ところで,大学のキャンパスでは,授業や学会などである程度まとまった人数が携帯端末・電話を使うと,電話網が飽和して通話すらできないことがあります。携帯端末を利用した新たな授業や演習,学内情報利用などをサポートするのに,キャンパス無線LAN システムの重要性が急速に高まって きたと言えるでしょう。
 大学間の無線LAN 相互利用はeduroam によって実現できましたが,今後は教育・研究機関以外の人々の利用についても検討が必要でしょう。東日本大震災のような大規模災害時に,大学施設が避難所となることも考えれば,市民へのインターネット利用環境の一時開放も考えられます。公衆無線LAN との連携をどのように実現していくのかが,これからのキャンパス無線LAN 設計の課題のひとつです。

(後藤)

多くの人のご協力によって,この度ホスティングサービスを開始する事ができました。ご利用いただく方から利用した分の負担金をいただいて運用するという新しい試みです。ありがたいことに新しい試みにもかかわらず試行でも協力を得ることができ,前例がないことばかりで検討の繰り返しでしたが,現在無事に稼働しております。この場を借りて御礼申し上げます。
 一利用者の視点に立てば,もっと多くのことに対応して欲しいと思われることと存じます。部局が管理運用しているサーバは多様であり,その全てに対応することは難しいことですが,そうした要望に応え,多くの部局に満足していただけるようさらにサービスの質の向上に努めますのでよろしくお願いいたします。

(K.H)