学内WWWあんなページこんなページ 第3回
国内人文系研究機関/言語学関連研究機関
文学部言語学講座 後藤 斉
gothit@sal.tohoku.ac.jp

「国内言語学関連研究機関WWWページリスト」のタイトル部分
URLからお分かりの通り,これらは私の個人のウェブページの一部です。
これらはリンク集であって,自前の情報を発信するためのページではありません。
しかし,特色のあるまとまったページ群で,
しかもアクセス数も同じディレクトリにある私個人のホームページ
(研究紹介や国際語エスペラントの案内など)や研究室のホームページ
(研究紹介,刊行雑誌紹介,個人のホームページへのリンクなど)に比べて
圧倒的に多いので,
これだけを取り出してご紹介するのも意味のないことではないでしょう。
1 概要
内容は正にタイトルの通りで,「国内人文系研究機関WWWページリスト」
(以下「人文系リスト」)は人文系諸分野について,
「国内言語学関連研究機関WWWページリスト」(以下「言語学関連リスト」)は
言語学・各個別語学・言語教育学の分野について,
学会・大学・学部・研究所・研究室等のウェブページの一覧を挙げたリンク集です。
しかし,利用の便宜を考え,
他に「リンク集」「資料展示等」「非研究機関・未整理」などの項目も設けています。
特に「言語学関連リスト」の方は扱う範囲が狭いだけに,
催しや個人研究者等のページも積極的に掲載しており,短い説明もつけています。
日本語版のファイルの構成は,
「人文系リスト」の方はタイトルページ(学会等のリストを含む)の他に3ファイル,
「言語学関連リスト」はタイトルページ(新着と催し)の他に9ファイルとなっています。
英語版はともに1ファイルのみです。
2 作成の経緯
本研究室で曲がりなりにもGUIでのWWWのブラウジングが可能になったのは
1995年8月のことで,9月にウェブページを開設しました。
当時は国内の人文系学術サイトはごく少数で,サーチエンジンもほとんどなく,
探すのに苦労する状態でした。
折角探し当てたサイトの情報を独り占めするのはもったいないと思い,
文学部共用サーバの掲示板に蓄積していったのが始まりで,
間もなく私のウェブページに移すことにしました。
当初は情報量が少なく各1ファイルだけでしたが,
各所でウェブサイトが開設され情報が増えるにつれて,
次第にファイルを分割することになりました。
現在では人文系の研究機関・研究者がウェブページを持つことも珍しくなく,
各種のサーチエンジンも利用できます。
しかし,人文系の学術情報はインターネットの大海の中では
所詮わずかな存在でしかなく,ネットワークに接続さえすれば
直ちに研究目的に活用できるとは限りません。
その意味で,このリンク集の存在価値は決して減っていないと思います。
3 特徴
両「リスト」の特徴はまず高い網羅性にあります。
2年間こまめに更新してきた結果,
この分野の日本国内の情報については他に類例の少ない集積度だと言えます。
現在,「人文系リスト」(日本語版)には600強,「言語学関連リスト」(日本語版)にも
重複掲載を除いて約600のURLが掲載されています。

「国内言語学関連研究機関WWWページリスト日本語編」の一部
もう一つの特徴として,
このリンク集はWWWについての私なりのポリシーの表現でもあります。
詳しくは後藤 [1] を参照して頂ければ幸いですが,
できるだけ広い範囲のブラウザがアクセスできるように,
正しいHTMLを使うよう心がけています。
また,テキストのみでのページの構成にこだわり続け,
さらに,リンクはリンクする側の自由である,との立場を明確に主張しています。
4 貢献
アクセス数は日によって変動がありますが,
「言語学関連リスト」のタイトルページには平日は一日あたりおおむね100以上と,
地味な分野としてはなかなかの数でしょう。
海外からのアクセスも日本語版・英語版ともに少なくなく,
両「リスト」が日本の人文系学術サイトへのゲートウェーとして
機能していると言えます。
なお,両「リスト」合わせて,
国内外の約500箇所からリンクが張られているようです。
また,両「リスト」は人文系の分野の網羅的なリンク集の国内での先駆けとして,
関連諸分野の多くのリンク集に直接間接の影響を与えてきました。
特に関係が深いのは,「語学・国語科教育関連リンク集」
「日本文学等テキストファイル」「日本近現代文学WWWサイト情報」
「哲学/倫理学/宗教学関係国内リンク集」「歴史学関係リンク集」
「学術人文系日本語メーリング・リスト案内」
(URLは「人文系リスト 第二部」
<http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/zinbun-app.html>
を参照)などです。
これらとの協調によってインターネット上の人文系学術情報の共有が
進みつつあると言えます。
参考文献
[1] 後藤 斉 近刊「人文学研究とインターネット」『人文学と情報処理』15.
(オンライン版は
<http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/hum_inet.html>
)
www-admin@tohoku.ac.jp
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